

ニンジンが「まるごと」はいっています!
ニンジンの根だけでなく、
茎や葉までロールの素材として使っています。
また、ニンジンの種(たね)はバターとからめて
ロールケーキの生地の中に!
まさに、ニンジンを「まるごと」味わえる
ロールケーキに仕上がりました。
ポタジエニュース!ニンジン畑に行ってきました!
笑顔の農家さんに会いに
10月8日、小雨。
細かい雨の降る中、この日向かったのは栃木県真岡市にある「益子GEF」。「益子GEF」は簡単にいうと八百屋さんです。ポタジエオーナー自身何度も足を運んでいて、様々なお野菜をお願いしとてもお世話になっています。「益子GEF」の熊田さんが今回紹介して下さったのは青山作美さん(60)、細身でくったくのない笑顔の農家さんでした。
スタッフは長ぐつを用意し準備万端で「何かお手伝いを!」と思っていたのですが、やはり「雨の日は畑いじりをしないほうがいい」とのことで、お手伝いは断念。できる範囲で畑を見学させていただきました。

まずは今回のテーマであるにんじん! とりたてのにんじんを生でかじりたい!! にんじんの葉っぱをかじりたい!! と食べたい一心のスタッフ。しかし、ここでも残念なことに「今回は遅れててね、まだなんだ」という一言が。本来であれば8月に種まきをしたものがちょうど収穫の時期なのですが、干ばつ、その後の集中豪雨と天候に悩まされ、今にんじんはまだ親指サイズなのだそうです。
現在生育中のにんじん畑。
それにしてもきれいな畑です。等間隔に並び雑草もありません。あざやかなグリーンのかわいらしい葉っぱ。収穫のお手伝いができないのは残念だなぁ。そうぼやいていると、「じゃあさつま芋、ほるか?」と芋ほりをさせて下さいました。土がやわらかくて気持ちがいい! 大喜びで泥んこになりました。
青山さんの畑は“家庭用”のものも含めて今育成中の野菜は18種類ほど。にんじん、さつま芋、ブロッコリー、ナス、ゴボウ、落花生、らっきょう、白菜、キャベツ、ほうれん草、大根、ゴーヤ、やまいも、ネギ、しょうが。ししとう、とうがらし、ピーマン(これらは家庭用)。
そして別の敷地でお米も育てているとか。これらを全て、おひとりで管理しているのです。
雨もやみ、歩けるところをとおり、頃合のものを収穫しながらひとつひとつの野菜を見させていただきました。そのさなか、お話をうかがって青山さんの人柄と畑柄が見えてきました。
 力を抜いて楽しむ
たくさんの野菜をつくってらっしゃる青山さん、実は有機農家をはじめてまだ10年ほど。以前は岩手でペンションを営んでいたそうです(今でも冬はペンションと畑を往復しているそうです)。
ペンションをはじめたのは20年ほど前。それまでは農協で指導員を。野菜を育てはじめた頃は、ペンションで出す料理に使用するくらいにと考えていて、さほど力を入れてなかったとか。
「最初はペンションに命かけてたの。10年前はじめた時はやる気なかったよ。百姓に命はかけらんない、趣味だと思ってやってるの。」そんなことを笑いながらおっしゃってました。
「でも、生きものだから。かわいがってやらないと。」畑を見る目は楽しそうで、野菜への思い入れが伝わってきました。野菜づくりの楽しさから夢中になり、手がける野菜も増え、今の畑があるようです。
「青山さんにとって、野菜づくりの一番のおもしろさって何ですか?」というスタッフの質問には「実は収穫するのは好きじゃなくて、育ててく過程が好き」というお答え。
自己満足でもよくできた!という時ほどうれしい時はないそうです。「今年はしょうががよくできて。」ほくほくと、本当にうれしそうなお顔でした。
これだけの畑をおひとりで管理するのはさぞ大変、草とりや収穫も骨が折れるだろうなぁと思うのですが「草とりが大変なのは最初だけ。最初は雑草との勝負だけど作物がある程度育てば生えてこないよ。」青山さんはあっけらかんとおっしゃいます。大変だ大変だと思っていたら楽しくなくなってしまう。
肩に力を入れず本当に楽しみながら続けてらっしゃることがよく分かります。
無農薬・無化学肥料にこだわってらっしゃる理由をお聞きすると、これまたあっけらかんと「おれ農薬嫌いだから。」と一言。一同びっくり(拍子抜け?)しましたが「そういうものがなくても、ちゃんと育つんだよ。」と説明してくださいました。よい土とよい肥料(窒素)があれば充分なのだそうです。
青山さんが使用している肥料は“発酵鶏糞”だけ。「益子GEF」では野菜のほか卵も扱っているのですが、そのツテでもらう鶏糞を発酵させて肥料としています。発酵させない生の状態は窒素が強すぎてダメ。発酵させることにより窒素が弱まり、ちょうどよくなるそうです。
「化学肥料を買うよりずっとお金も安くすむから一石二鳥でしょ。」と笑う青山さん。発酵鶏糞を使用しはじめたのは“たまたま”GEFさんとつき合いがあったから。ほったからかした畑がよく育ったり、偶然の発見で肥料の加減をみつけたり、よそからおそわったり。「やまいもは肥料がない方がよく育つ。さといもは豚糞がいい(窒素が強め)けれど、めんどくさいからうちは全部一緒。」…土づくりであまり試行錯誤はしていないそうです。

魅力的な作り手
畑仕事は、どこか「大変」「苦労」という意識のある私たちには目が覚めるようなお話で、感心をとおりこして感動します。「勘がいいんですね、というのも失礼ですが、青山さんすごいです。」ついそんな言葉がもれてしまいました。
「勘というか、要はすきなのね。興味があればなんでもやるでしょう。アンテナもはるでしょう。本物をつくるのは大変かもしれないけれど、おれがつくってるのはニセモノだからねー。」いえいえ、青山さん! 10年という期間でこれだけ素敵な畑で楽しみながら野菜をつくってらっしゃって、これこそ本物です!!
青山さんの畑は、その人柄同様、のびのびとしていました。きっと青山さんの下で野菜づくりを教わったら農業への考え方が変わるなぁと思います。構えないとできない、難しい、そんなイメージが農業にはありますが、青山さんの畑は「自分ができる範囲で自由にやればいい。好きならやればできちゃうよ。」そう教えてくれました。青山さんはとても魅力的でした。畑は魅力的、野菜づくりは魅力的。この発見を、ポタジエからも伝えていきたいと思っています。青山さんの下のお名前は作美さん。「親の名前をひとつずつもらっただけよ。」とおっしゃってましたが、お名前そのとおり、美しいものを作ってらっしゃる素敵な農家さんです。青山さん、これからも頑張ってください! ありがとうございました!
|